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4人の先生の医業承継・開業のストーリー

以前にお手伝いさせていただいた4人の先生のストーリーです。
少し込み入った内容もあり、個人が特定できないように、細かいところは省略しています。
医師の先生方、皆さまが幸せに近づくような、それぞれがそれぞれを思いやりながらの
意思決定をサポートすることができたように思います。

 

A先生 50歳代 内科・外科

開業して数年、患者様にとても支持されている。開業した場所でさらに地域医療を充実させたいと考えている。
B
先生は義理のお父様。
紆余曲折あった医療法人ですが、A先生の手腕もあり、ご実家から引き継いで数年で軌道にのりました。
訪問診療も積極的に実施して、忙しい日々を送っておられました。
順調に成長してきたのですが、建物に少し問題のある個所がありました。
また、お身内の方の相続対策として、現預金を土地建物に資産の組み換えをする必要がありました。
幸い、元々診療所が所在していた近隣が売却打診されることもあり、
土地を購入、新たな診療所を建設することとなりました。
診療所の建物は薬局、介護施設などを誘致する方針となりました。
新たにCTなどの医療機器も導入しました。
なお、開業後しばらくしてから、B先生が医業承継を実施したことから、
B
先生にも診療に入ってもらうことになりました。
A先生は訪問診療も実施し、多職種連携するためのチャットグループにも参加されていて、
常時忙しい想いをされておられましたが、B先生の参画により、その負担もグッと楽になったと聞いております。

お役に立てたこと。

・お身内の方の相続対策として資産の組み換えの一環をお手伝いしました。
・近隣の土地の買い取り、建物の建設にかかる事業計画や資金計画を立てました。
MS法人の設立をご支援しました。
・建物の設計事務所のご紹介をしました。
B先生がA先生の医療法人に参画できるように、下準備をしました。

 

B先生 70歳代 内科

人の管理や資金繰りなど考えるのが年々大変になってきていた。
娘さんがA先生とご結婚。ご子息のD先生は同じ消化器内科。

開業して長年駅前立地で日曜日も開院されていて、近隣の患者様にも支持されていました。
しかし、以前の税理士がずさんな決算申告を実施しており、過大な税金の納税と、
多額の税理士報酬でお困りでした。
順序だてて改善し、効果が出てきたあたりで、B先生ご自身も
そろそろ医業承継もお考えでしたので、ご子息のD先生と面談などを実施しました。
ご子息のD先生も環境が変化したばかりではあるものの、いずれ引き継ぐご希望はありました。
ただし、現在の立地とご子息の実践したい医療の隔たりもあり、
また、今しばらくは専門医を取るためにも病院勤務が必要でした。

そんな中、コロナ禍となり、第三者に医業承継をすることを決意されて、
1
年ほどでC先生と巡り合うことができ、医業承継をすることができました。

お役に立てたこと。

・前の税理士さんのずさんな経理処理の立て直し
B先生のご子息であるD先生と面談し、現状のクリニックの立ち位置とご子息の状況に照らし合わせて親族内承継の検討材料を提示
・第三者承継を検討し、MAの仲介会社をご紹介。
B先生とC先生の承継の交渉時のドラフトチェックなどについて弁護士へつなぎ
B先生がA先生の医療法人に参画する際の条件面などを提示するご提案の実施

 

C先生 40歳代 内科

お子様が3人。勤務医として医療機関に勤務。あまり開業も考えておられなかった。
C
先生のお母様が事業を手広くされている方で、
お母様がたまたまB先生と知り合いだった縁で医業承継することをご決意。

承継にかかる費用(売却金額)は特になしでとB先生は希望されていたのだが、
C先生のお母様のご要望でいくらかの金額をお支払いすることで合意。

承継にかかる契約書を当事者同士で完結されようとしていたので、
私の方で弁護士をコーディネート。

その後数か月引継ぎ期間を設け、数か月かけて内装などにも手を入れて承継が完了しました。

 

お役に立てたこと。

・承継する前のいわゆるデューデリジェンスのための資料の提示
・承継にかかる交渉を双方弁護士を入れて契約書締結し、B先生とC先生の後顧の憂いを最小限にした。
・承継後の経理処理などのご提案
・承継後の人事について社労士さんとお付き合いすることの提案(待遇面を引き上げる提示)
・特掲診療料の施設基準などのお話

 

D先生 30代 内科

苦労されて医療の道へ入られたB先生のご子息。
地域医療に興味をもっている。
現在は都心の病院にて勤務。専門医資格を取る予定。
B
先生のクリニックを継ぐ予定にしていたが、諸々のスケジュールが合わず、
また、直近でご結婚されたこともあり、安定を望まれている。
また、個人的にも資産運用をされていました。
お話させていただき、B先生のクリニックを引き継ぐのを断念し、
勤務医として継続して地域医療に貢献される選択をすることとなりました。

 

お役に立てたこと

・親族内医業承継をする場合に意思決定の判断材料となる数字面でのデータの提供
・親族内承継を断念することについてのお身内との折衝立会い
・確定申告のご対応